
時速300kmを超えるモンスターマシンを自在に」操り、誰より先にチェッカーフラッグを受けるために速く走り続ける。危険と隣り合わせの中で限界という壁を壊していくレーシングドライバー。今回はモータースポーツ界最高峰のF1の舞台に立つなど、まさに国内トップドライバーとして活躍している井出有治選手がゲスト。想像すらできないスピードの中で見る世界とは一体どんなものだろうか・・・
子供の頃に抱く夢は、現実とはかなりかけ離れたものだが、その夢を掴む人がいるのもまた事実。よほど強い信念と夢を追い続ける執念がなければ実を結ぶことはない。それだけに夢の世界に身を置く人たちに、憧れの眼差しが送られるのだろう。男の子ならモータースポーツに憧れるののはごく自然なことであるが、その道のりが険しいことは容易に想像できる。しかも低年令からの英才教育も求められている。そんな中で、極めて遅咲きといえるのが、井出有治選手。F1ドライバーとして世界の頂点に立ったことでも、その実力を証明している。
アスリート全般にいえることだが、中でもレーシングドライバーにとって視力は大切な要素。時速300kmを超えるスピードの世界で車を操ることを要求され、しかもたった一度のミスで重大な事故へと発展してしまう。そのスピードの中で映る世界は、とても一般人には経験できないものだが、レーシングドライバーが持つ特徴の一つが広い視野であった。
「教習所で習ったとおり、一般の方々は速度に応じて視野が狭くなります。僕らレーシングドライバーは特別な訓練を積んだわけではありませんが、レースをすることによって自然と視野の広さを確保できるようになっているんだと思います。何年か前、ある番組に出演したとき、視野テストのような測定をしたんです。様々なアスリートが出演し、その能力を競ったのですが、結果は僕が一番。このテストは
一定の大きさの画面にランダムに並んだ数字を指で追うんです。後で他のアスリートに聞いたら、表示された数字を追うというんです。一つの情報に一つのアクションを行っているようですが、僕の場合は例えば1が表示されたら、5はここにあるなどと、常に全体を見渡しながら自分の欲しい情報を探せる目の使い方をしていることに気づきました。もちろん無意識のうちにです。だから時速300kmの速度でもメーターを見ながらも前もしっかりと見えているんだと思います。レーシングドライバーは動体視力がいいといわれますが、それはある一面当たっていますが、スピードの世界に身を置きながら見ているので、ターゲットを目で追う能力とは異なります。ですから目押しはできません(笑)」
また井出選手のメガネ姿を見かけたことがあると思う。その原因は乱視による

もので、いざ掛けてみると、「はじめて掛けた瞬間からスーッと身体から力が抜けていく感覚を体験しました。身体の不調は目から来ていたんだと思いましたね。こんなわずかな乱視の度数でもメガネを掛けることでこんな楽になるんだと」とメガネの実力を知る。またこんなメガネの一面も語ってくれた。「そうそうメガネを掛けてうれしかったことがあるんですよ。それはラーメン屋に行ったとき。店に入った瞬間、レンズが真っ白に曇った時なんです。あっ、これなんだ。コントじゃないけど『メガネが曇っちゃったよ』と言えたことなんだ(笑)」
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