
小林選手は恵まれた視力の持ち主であり、また動体視力も練習や試合を通じて自然と身に付いているようだ。メガネやサングラスの必要性がないのかと心配しはじめてきた頃、それを察知するかのようにバッグの中身を取り出す。そこにはたくさんのスポーツグラスがずらり。全日本選手権3連覇に向けての心強いアイテムの一つにもなった。
「何故か同じ色ばかりです。意識しているわけではありませんが、白とかピンクとかきっと好きな色を無意識のうちに選んでいるのかもしれませんね。昨年の全日本選手権前にアディダスさんから提供いただけるようになったんです。レンズは透明なものから濃いレンズカラーまであって、屋外や屋内に合わせてレンズ交換ができるほか、フィット性などの機能性も抜群です。またバリエーションも豊富なので、カジュアルな装いの時にも、洋服と合わせられるデザイン性が魅力です」
アディダス自体もスカッシュ選手をサポートするのが、小林選手が初めて。それだけ期待が寄せられている証しでもある。サングラスを手に取りながら、

各モデルの良さを語ってくれたあと、次に出てきたのが伊達メガネだった。
「これっていう理由はないのですが、メガネが最近気になっていて、昨日(取材日の前日)買ったばかりなんです。おしゃれ感覚で付けてみたくなってきたんです。私は視力が良いので、メガネはある種、憧れの存在。いまはファッションの一部として受け入れられているので、ようやく念願が叶ったところです。かわいいし、しかも印象に残るところもいいですね」と笑みを浮かべる。

ワールドツアーを戦う唯一の選手が小林選手でもある。それだけに日本での練習相手は男子選手となる。高校進学にあわせ自ら世界に飛び込んでいった小林選手は、今も1人で戦い続ける。現在、国内トップで昨年12月の時点で世界ランク39位。今年、22歳を迎えるなでしこは、まだまだ伸び盛り。今期のワールドツアーに注目していきたい。
「昨シーズンは、世界ランク30台を目標にしていましたが、終了時点で何とか39位に入ることができました。今シーズンは20台、10台後半を狙っていきます。そのランキングも月単位で変わってしまうのです。大会で結果を残しても1年でそのポイントが消滅してしまうので、常に世界で戦って結果を残していかないといけないのです。世界のトップ5との力の差は歴然ですが、以前11位の選手と試合をして善戦することができたんです。結果は3−1で負けてしまいましたが、第3、4ゲームともタイブレイクまでいけたので手応えは感じているんです。また日本人の最高ランキングは24位なんです。今と状況はかなり違いますが、記録には違いありません。やはりそれを抜きたいですね」
全文は是非、本誌でお楽しみください。
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こばやしみさき
1990年1月16日、川崎市生まれ。12歳からスカッシュをはじめ、日本人ジュニア史上初となる海外大会優勝を香港ジュニオープンU15で飾る。14歳で全日本選手権ベスト8入りを果たし、その後、スカッシュ先進国の一つ、マレーシアへ留学し、本格的なトレーニングを積む。帰国後、史上最年少(19歳)で全日本選手権で優勝を果たし、昨秋の同大会で3連覇を達成。日本ランキング1位、世界ランキングも37位(2012 年1月時点)と、世界を相手に転戦を続けている。