private eyes magazine 創刊号

 

 


 
--今回、創刊号のインタビューにご登場いただきありがとうございます。 西川さんといえば数々の大型商業施設をプロデュースされておられるわけですが、一般 にはやはり「アッシー」「メッシー」の流行語で有名です。いまお考えになられている造語はありますか。
西川 最近、コジャレタとか、コバラ減ったとか、コユトリかがあります。こじゃれたメガネとかがいいんじゃないかと思いますがね。
--マーケティングコンサルトというと、とにかく幅広い業務を連想しますが、それより先生の場合もっとマルチな活動が印象に残ります。
西川 いえいえ、吉本興業に間違えられていますから(笑)。まあ、そうですね、一言で私の仕事は商人の助っ人です。マーケティングって言うのは、市場調査とかそういうイメージが強いですけども、商いを仕組みにして、熟練した商人の人が持っているような才覚とか、感性とかを時代に合わせて、システム化やマニュアル化したりして、その会社全体を元気にしていくことです。あるいは、会社だけではなくて社会とか自治体なんかも含めて元気にさせていくことです。 最近はいろんな流通から、IT関連とかそうゆう会社の仕組みを作ってます。ビジネスモデルみたいなものを作って、公開までお手伝いする。今このケースがすごく多いです。例えば最短で店頭公開とか一部上場を果 たした会社もいくつかありますけど。
--日本もようやくマーケティングに対する取り組みが、やっと今の時代になって根付いたというか認識が持たれるようになったと感じています。
西川 そうですね。マーケティング自体はこれまでも行われていましたが、それをアウトソースされてきたことが変わってきた点でしょうか。例えば、ソニーの次世代ビル、メディアージュとかをお手伝いしたりとか、商業施設みたいなものもいろいろお手伝いしています。施設のプロデュースのほか、ビジネスモデルの提案なども手掛けています。
--具体的にはどのような企業をどんな形で提案されているのですか。
西川 中古車の卸売りのジャックさんを例にあげると、業界流通 から離れ車の直販をしたいという相談を受けました。これは後戻り出来ないことを意味し、すぐに消費者分かってもらわないといけない。そこでアウトレットをイメージした訳です。服のアウトレットっていうのは工場で直販だったり、かっこいいイメージが定着しているじゃないですか。中古車も売るし、新古車も新車も売るんですよ。ビンテージカーもクラシックカーも売るわけですよ。車だったら何でも売ろうとしているわけです。新車だってものすごく安いわけですよ。大量 に仕入れて売れますから。年中無休で朝の二時までやろうと。 一言でいえば車のアウトレット、カーアウトレットですよね。それで、カートレットという状態を作りました。プライスも仕入れの値段がこうで、だからうちはこれだけ乗せるとという透明な価格。それから、お客に対して全く営業をしないんです。
--先生が絡む仕事は失敗はないという定説があります。米国のフォーチュン誌でも「マーケティングの達人」と称されるぐらいですから。やはりプロデュースする上でアメリカから学ぶべき点は多い?
西川 いえいえ。そんな事はないですよ。今でもやはり元々のプランが良くても社内の特に大企業とかは、難しいですね。一番大事なのは、やはりキーマンとのネットワークですね。それが、一番大きいです。例えば、こんな事がやりたいと思ってもその人と個人的なつながりがないと出来ないじゃないですか。あと、信頼関係がないと。
--自然とそういう関係をお作りになられるのでしょうが、何かコミュニケーションの形成で秘訣はあるのでしょうか。
西川 作ろうと思う気持ちよりも、目の前にいる一人ひとりの人達を大切にするということと、誠心誠意いい仕事をすること以外方法はないと思いますし、そうゆう事が一つ一つつながっていくと思いますね。信頼関係がないと、いきなり会っても向こうだって吉本興業から来たいかがわしい奴が来たとしか思ってくれませんから。それはやはり時間の積み重ねだと思いますよね。
--アメリカと比較するのはおかしいと思いますが、日本とアメリカってやはり随分と時間差があるのではないかと思うんですね。
西川 一概には言えませんね。日本のいい所もたくさんありますよ。アメリカンスタンダードがグローバルスタンダードとは私は思わないし、思いたくもないですね。日本はもっと自信を持つべきだと思いますよ。今はボロボロにアメリカにやられています。
--そうですね。
西川 完全にやられまくっていますよね。向こうは、税金が余りまくって仕方がない状態ですからね。
--なんでも先生は、学生時代からマーケティング活動に興味をお持ちのようで、すでにその頃会社をつくっていたとか。
西川 最初は個人事務所ですけどね。最初、大学時代にイベント屋だったり、あるいはアンケート屋ですよね。たまたまマーケティングを習っていてそのままやるようなことになったりして行って。例えば、孫請けみたいな仕事でしたけれども、ソニーのウォークマンが出た時にもお手伝いしています。
--それは市場調査だったのですか。よくある学生を使ったモニター作戦?
西川 まずウォークマンという物自体が分かってもらえない訳ですよ。外で音楽を聞くという習慣がないじゃないですか。ブルーチーズもある意味では同じで、なんでカビが生えたチーズを何で食べないといけないのとかね。何でも新しい物は何の事か分からない訳ですよ。ウォークマンもそうだったんです。それで、かっこいい男の子と女の子をいっぱい集めて街中に付けて歩かせる。すると何だろうと思うじゃないですか。そうゆうことから口コミで広がっていくと。
--いまやカセットからMDの時代へと移っていますが、若者の半数以上はいわゆるウォークマンを持っています。大きく貢献したんですね。