private eyes magazine 創刊号

 

 


 


マーゴウィリッツ 単独インタビュー



いま、ハリウッドのスターに限らず全世界で活躍する著名人達が掛けているメガネといえば、その筆頭にエル・エー・アイワークスが挙げられる。雑誌ヴォーグの専属カメラマンとして、またモノクロポートレートで全米一の実力を持つ○○氏が撮るエル・エー・アイワークスを掛けた著名人の数々。一見、ビジュアル先行しがちに見えるが、ものを見る目をもつ世界の著名人達はデザインやカラーの組み合わせだけで興味を示すことはない。 本質を見極めるスター達の、まさにお眼鏡に叶ったエル・エー・アイワークスだが、その出発点はやはり人とメガネが関わり合う本質の追求であった。 「人間の顔はそれぞれ個性的で、それはまさに芸術作品。その顔にかけるメガネが、単なる道具で終わってしまっていいのだろうか」。そんなメガネを愛でる二人のオプティシャン、 ゲイ・ゲラルディーとバーバラ・マクレイノルズ、そしてこの二人に共感したマーゴ・ウィリッツが参加することにより一九七九年、エル・エー・アイワークスは誕生した。


この三人は世界のマスコミにしばしば登場する反面、決して自らを語ることはなかった。しかし今回、エル・エー・アイワークス日本代理店オプチカルキッチンの協力を得て、IOFT(インターナショナルオプチカルフェア東京)を機に来日したマーゴ・ウイリッツが単独インタビューに応じてくれた。 オプティシャンといえばメガネを調製するのが本業。しかし、その二人のオプティシャンはメーカーから送られてくるフレームに飽き足りることはできず、前述の通 りの思いを抱く。マーゴさん自身はオプティシャンではないが、やはりメガネファンの一人であった。「メガネにはすごく興味がありました。当時、私はサンフランシスコでファッションの仕事をしていましたが、何か次の新しいことをはじめたいなと考えていたときでした。ちょうどその時に、友達を通 してバーバラと知り合いゲラルディーとバーバラの考えている事を聞いて即決しました。それにどこか天気のいい所にちょっと引っ越しをしたいなと考えてもいましたから(笑)。二人とも大学を卒業してからオプティシャンでした。エル・エー・アイワークスを始めた時に。ゲラルディーはロサンゼルスの有名な眼鏡屋で働いていましたし、バーバラもはじめは同じように眼鏡屋で働いていました。その前にバーバラは、レンズカットの技術を専門の方たちに指導するトレーナーという仕事をしばらくやっていました。二人は十六歳の時から友達同士だったんです。二人はメガネの学校に行って、メガネのビジネスに入ったんですね。一九七八年に私は二人に会って、二人は自分たちのメガネのお店を開きたいという事で、翌年に三人でエル・エー・アイワークスをはじめたわけです」 メガネはブランドビジネスが真っ盛りで、メガネに冠していないブランドを探すのが困難といった現状。日本でもメガネブランドは少数派に属し、しかも地名のLAがつくとなるとさらに特異ものとなる。それだけロスに惹かれるゲラルディーとバーバラで、地元を愛する心と同じくメガネデザインの思いは変わらない。 「コンセプトは三つあります。一つは個人にきちんと合うメガネ。二つ目は大きいメガネじゃなくて小さいメガネ。その人の顔が出来るだけ表現されるメガネっていう事を考えてきました。三番目がメガネを掛ける事で、掛けた人のキャラクターが変わってくるんじゃないか、ということを引き出すメガネです。


グレッグ・ゴーマン氏が手がけるポートレート

この三点は全く変わっていないと思います。エル・エー・アイワークスのメガネを掛ける事で、掛けた本人が楽しい気持ちになり、その人を見る人がまた楽しい気持ちになるっていうのが希望です。そのコンセプトは創業時も今も変わりません」 エル・エー・アイワークスといえば、ヴォーグのカメラマン、グレッグ・ゴーマンが撮影するポートレートなど、メガネを掛け違った一面 をみせる銀幕のスターを起用した宣伝活動で一躍脚光を浴びる。 「エル・エー・アイワークスの写真は、すべてグレッグ・ゴーマンが撮っているものです。カタログやポスターなど露出の多いものには割合色がついていますが、一番最初の形はモノクロのポートレートなんです。グレッグはもちろんヴォーグで仕事をしていますが、セレブリティーのポートレートでアメリカで第一人者なんですよ。彼は、ゲラルディーとバーバラととっても仲のよいお友達でもあるんです。日本人では坂本龍一さんとか北野武さんにモデルになって頂いてグレッグが写 真を撮っています。もう十五年前ぐらいになりますけど。今でも、エル・エー・アイワークスの広告は全て彼が手掛けています」 モノクロの写真をベースにメガネだけにカラーを施す独特のポスター。そのユニークな手法もさることながら、メガネそのもののカラーが異色を放つ。日本には決して真似できない色使いは、何にでもチャレンジする飽くなき探求心から。   

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